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ペット供養の基礎知識③ ~ペットの寿命~

5 ペットの寿命はどれくらい?

さて、あなたのペットは、今、人間の年齢に置き換えると何歳ぐらいでしょう? 犬なのか猫なのか、大型なのか、小型なのか、その種類や個体差により、多少の差はありますが、大まかに分類すると以下のようになります。


幼齢 1ヶ月~6ヶ月 (生まれてから幼稚園児~小学校低学年)
若齢 6ヶ月~1歳 (小学校高学年~20歳代)
壮年 1歳~5歳 (30歳代~40歳代半ばぐらい)
熟年 5歳~10歳 (40歳代半ば~60歳ぐらい)
老齢 10歳~13歳 (60歳~70歳半ばぐらい)
高々齢 13歳以上 (70歳半ば以降)

※カッコ内は人間に例えた年齢


ペットも人間も寄る年並みには勝てません。何歳くらいから老化(痴呆)の症状が表れるのかは個体差、飼い方(生活のさせ方)などで大きく異なりますが、例えば、「毛並みが悪くなる」「顔に白髪が出てくる」「呼びかけへの反応など、"動き"が鈍くなる」「足取りがふらつく」「目が白っぽく濁ってくる(いわゆる"白内障")」「歯が抜ける、口臭がある(いわゆる"歯周病")」となどをその症状として挙げることができます。

海への散骨
かわいいペットも年をとります

この他にも飼い主は、排泄機能が低下していないか、感情表現が正常か、また、生活リズムの乱れにより、突然眠ったり起きたりしてしまうなどの睡眠障害が起こっていないか、などに留意する必要があります。周りに関心を示さなくなったり、興奮し過ぎているような様子であれば、残念ながら"痴呆"を疑わなくてはなりません。


現代は、怪我や病気でペットが死んでしまうことが多かった時代とは異なります。医療の発達により、それらの処置・対応が出来るようになった昨今では、飼い主はペットの老化現象とも向き合う必要があります。つまり、それはペットの死を受け入れざるを得ないことへの道程でもあります。

6 ペットロスにならないために

ペットの寿命が延びたことは事実ですが、その"死"自体を避けることはできません。"死"を迎えるまでの間、飼い主は数年、時には十数年にわたって老いていき、時としては痴呆の症状もみせるペットと生活を共にしなくてはなりませんし、その過程の中で、飼い主はペットの死を覚悟し、気持ちの整理をしていかなければなりません。


人間の場合、自身の死を迎えるいわゆる"終末期"には死を"拒絶"し、「何故、わたしが?」という不公平感情に起因する"怒り"や、 "うつ"などの段階を経て、自身の死の"受容"へと感情が移り変わってゆきます。


ペットの死に直面した場合には、飼い主、あるいは家族など、そのペットに関わる人たちが、そうした感情の移り変わりを経験することになります。特に" 拒絶期"は、飼い主が自分自身でコントロールすることの出来ない"ペットの死"への当惑、あるいは、将来が不確かなものになることへの苦悩と恐れが"拒絶"という形で表れることになるのです。そして、"怒り"、"うつ"といった段階を経て、最後に"死"を受容する段階に至らなければ、「ペットロス」という精神的に深刻な問題に及ぶことになります。


ペットロス(症候群)とは、ペットとの死別というストレスが契機となり発症した精神疾患(症候群≒病気≒疾患)のことですが、精神症状に伴って、何らかの身体の不調を伴う場合も少なくありません。最近、このような精神的・身体的障害が起こる原因として、飼い主のペットを伴侶動物(コンパニオンアニマル)として位置づけていることなどが挙げられています。


日本では2000年頃から注目を集めるようになった、比較的新しい言葉(概念)ですが、ペット産業の盛んな米国では1990年代頃より精神疾患の契機として重要視されるようになったとされています。ただ、我が国でも、内田百閒の『ノラや』(1957年)では、ペットロス症候群という言葉さえなかった時代に、同症候群を示すような記述が著されています。このようなことから、ペットを人生の伴侶として生活していくことは、多くの困難を伴うこともありますが、ペットが常に人間に寄り添い、今も昔も愛される存在であることをうかがい知ることできます。

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